ワイヤレス接続に対応したTourBox Eiiteレビュー【AD】

TourBox Elite

TourBox Tech Inc. から同社の最新製品 TourBox Elite をご提供いただき、レビューしました。TourBox Eliteは、複数のボタンに様々なソフトの機能を割り当てて使えるデバイスです。どのような製品なのかを詳しく見ていきます。

TourBox Elite――クリエイター向けのBluetooth左手デバイス

日本のクラウドファンディングで支援額1.2億円突破の多機能デバイス TourBox Elite

TourBox Elite は日本のクラウドファンディングで支援額が1.2億円を超え、支援者数が5600人以上(本記事執筆時点)。海外でもKickstarterで支援額8000万円以上という大人気の製品。

TourBoxは過去に何度もハードやソフトのアップデートが行われており、TourBox、TourBox NEOなどと少しずつ製品名を変えて進化を続けています。利用者は世界で10万人以上と謳っており、クラウドファンディングの支援額の多さにも納得。

機能的に進化しているとはいえ外観は大きく変わっておらず、特に前のバージョンであるTourBox NEOと最新のTourBox Eliteは見た目的にはほぼ同じ。にも関わらず、クラウドファンディングでこれだけ多くの支援を集められているのは製品そのものに魅力があるからなのだと思います。

TourBox Eliteは、小さく、適度な重さで安定感がある

TourBox Eliteには、次の3種類のカラーバリエーションがあります。

  • モダンスモークトランスルーセント
  • クラシックブラック
  • アイボリーホワイト

このたびご提供いただいたモダンスモークトランスルーセントブラックは、「スモーク」という名のとおり、ただ透けているだけでなく擦りガラスのように少し曇った透明感。こちらのカラーはクラウドファンディングのページでは「スペシャルエディション」とされており、確かに上質で特別な印象を受けます。

TourBox Elite
ブラックの曇りがかった透明感からは上質さが感じられる

付属品は製品本体、USB Type Cケーブル、単3電池2本とマニュアル。無線接続のときは電池で動きます。最近はバッテリー内蔵でUSBケーブルで充電するガジェットも増えており、数万円のデバイスで単3電池を採用する製品は珍しいのではないでしょうか。単3電池はコンビニでも入手できる一方で、寿命が来たら交換する必要があるため、好みはわかれるかもしれません。バッテリー寿命は最長2ヶ月とのことですが、実際にどの程度持つかは気になるところです。

TourBox Elite
無線接続時の電源は単3電池

本体重量は電池を入れた状態で計測したところ367gで、私が使っているiPhone XS(177g)の倍以上。製品が丸みを帯びていることもあり、片手で持ち上げるときは、しっかりと力を入れないと滑って落としてしまいそう。サイズはコンパクトでも、重量的には気軽に持ち出しという感じではないかもしれません。しかしこの重さによって机上で使うときには非常に安定します。

TourBox Elite
サイズはコンパクトながら重量があり、片手で使っても安定している

TourBox Eliteのボタン配置からは使いやすさを考え抜いた設計思想が感じられる

TourBox Elite
TourBox Eliteの設計思想が伝わってくるダイヤルやボタンの形状や配置

TourBox Eliteを見たときに感じたのは「なぜこのボタンやダイヤルの形状、配置なのか」ということ。一見すると複数のボタンが無作為にゴチャゴチャっと取り付けられたように感じますが、もちろんそんなはずはありません。

例えばダイヤルですが、マウスホイールのように縦方向に回すものが左上に1つ、横方向に回すものが中央に1つと左下に1つ。中央のダイヤルは1cmほど出っ張っており、つまんで回すタイプです。TourBox Eliteは、いわゆる「左手デバイス」で、右手でマウスやペンタブレットを操作しながら、左手で使用することが想定されています。

左手操作ならダイヤルは中央よりも左にあった方が使いやすいです。また突起は中央にあった方が他のダイヤルやボタンにアクセスするときに邪魔になりません。また、このような物理的特徴があった方が手探りで探しやすく、そこを起点に他のダイヤルやボタンの位置も把握しやすく、慣れるとすべてのダイヤルやボタンを手の感覚だけで操作できそう。

同じ形状のボタンが整然と並んでいたら(実際にそのような左手デバイスもありますが)、ボタンを見て選ぶ必要があり画面から目が離れます。画面を見たままで手探りで複数のボタンを操作できれば、作業効率も上がると思われ、TourBoxはそこまで考えられているのではないでしょうか。

ソフトウェア的に複数の機能を割り当てて、ハードウェアはシンプルになっている左手デバイスもあります。そのような製品はより小さく、洗練された見た目にできる一方で、設定や操作にはより多くの時間が必要になりそうです。

左手デバイスには個性豊かな製品が多くあり、自身に合うものを探して色々と試すユーザーも多いと思います。慣れるまでに時間がかかれば「使いにくい」と判断される恐れもあり、すぐに使いこなせるかどうかは重要な要素になるはずです。

TourBox Eliteは、複数のダイヤルやボタンがすべて異なる形状のため「この形状のダイヤル(ボタン)にはこの機能」というように物理形状と機能を1対1で直接関連付けられるため、操作が覚えやすいです。TourBox Eliteの特徴的な外観からは、そのように使いやすさを徹底的に追求した設計思想を感じました。

専用ソフトをインストールし、TourBox Eliteとパソコンを接続する

TourBox Eliteを利用するため、最初に専用ソフト「TourBox Console」をインストールします(本レビューでは、ベータ版を使用)。TourBox Consoleを起動すると、次の画面が表示されます。

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最初にTourBox Console(設定ソフト)をインストールし、TourBox Eliteと接続

有線で使う場合は、TourBox EliteとパソコンをUSB-Cケーブルで接続。無線で使うときは本体に電池を入れ、スイッチをオンにして、スイッチ上部の小さな丸いボタンを長押ししてパソコンとペアリング。一度ペアリングを行えば、次回からの接続は自動です。

TourBox Elite
中央左上の小さな丸いボタンを長押ししてTourBox Eliteとパソコンをペアリング

TourBox Eliteがパソコンに接続されると、TourBox Consoleが次の画面に切り替わります。Macは、10.11(El Capitan)以降のバージョンなら有線・無線とも対応しており、M1(Apple Silicon)Macでも利用可能。Windowsは10以降がBluetoothによる無線接続可能で、7、8は有線接続のみです。

TourBoxElite
TourBox Consoleの初期画面

あらかじめ次の4つがプリセットとして入っており、各種ソフトですぐにTourBox Eliteを使えます。

  • Photoshop
  • Lightroom
  • Premiere-edit
  • Premiere-color

ただしプリセットを使うためにはパソコン側で各ソフトとの関連付けが必要。プリセット右側の星印をクリックし、表示された画面で関連付けたいソフトを選びます。起動しているソフトだけがこの画面に表示されるため、設定時は関連付けしたいソフトを開いておく必要があります。

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プリセットとソフトを関連付ける

カスタムメニューを作ることもできるため、Cinema 4D用のプリセットを作成してみました。「プリセットをオートスウィッチ」をオンにしておくと、関連付けたソフトを使うときに自動でプリセットも切り替わります。切り替えの手間が省けるのは地味に便利。

TourBoxElite
カスタムメニューを作成し、Cinema 4Dを割り当て

PhotoshopでTourBox Eliteを試す

まずはプリセットを用いてPhotoshopでTourBox Eliteを使ってみました。ちなみにプリセットはTourBoxの公式サイトで公開されているものをダウンロードし、インポートして利用可能。これらはユーザーが作ったもので、CG・映像系ソフト用としては、Blender、ZBrush、3DS Max、After Effects、DaVinci Resolveなどのプリセットが公開されています。

各ダイヤルやボタンに割り当てられた機能は、TourBox Consoleに表示されているので、そちらを見ながら動作を確認。2つのボタンの組み合わせなどもあります。

TourBox
プリセットを選ぶと画面右側には各種ダイヤルやボタンに割り当てられた機能が表示される

Photoshop使用中はTourBox Consoleは見えませんが、十字キー(HUD)のメニューは常に画面に表示され、各キーに割り当てられたメニューも確認可能。例えば、右キーを押すとツールがブラシになり、ダイヤルを回してブラシサイズを変更できます。

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十字キー(HUD)は常に画面に表示される

TourBox Console左下のメニューで触覚フィードバックを有効にすると、3種のダイヤルを回したときにカリカリと音が出て、物理的な感触(触覚フィードバック)が得られるようになります。ただ触覚フィードバックをオンにすると、ダイヤルを回しているときに「ジー」というノイズが入るのが少し気になりました。音楽などを聞きながらであればそれほど気にならないかもしれません。

ワイヤレスでケーブルに縛られずに使えるのは非常に快適で、もしもTourBox Eliteよりも前のバージョンの製品に慣れ親しんでいるのなら、よりストレスフリーになるのではないでしょうか。3つのダイヤルは回すだけでなく「押し込む」ことができるので、これにより操作の幅が広がります。

TourBox Elite(TourBox Console)の設定

TourBox Consoleで画面左側のプリセットを選び、右側に表示される設定画面で、機能を割り当てたいダイヤルやボタンを選んでクリック。

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TourBox Consoleを使って機能の割り当てを行う

すると「基本設定」「マクロ設定」「TourMenu」の設定画面が開きます(画像はすでに幾つか設定しています)。

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TourBox Consoleでダイヤルやボタンに機能を割り当てる

「基本設定」では、まずショートカットが割当可能。マウスのボタンやホイールのようなショートカットではないものは右側の「Built-in」のメニューから選択。Built-inの中にはLightroomやPremiereなど、一部ソフトのメニューも含まれます。

驚いたのがマクロ設定。マクロ設定では割り当てた複数の機能を、ボタン一押しで連続して実行することも可能ですが、なんとマウスの座標のようなショートカットを割り当てようがない操作もメニュー登録できます。

TourBoxElite
マクロ設定ではマウスの座標も登録できる

次の画面はCinema 4DでRedshiftのレンダービューを開いたところですが、通常の操作ではレンダリング設定アイコンをクリックし、レンダービューを開くメニューを選ぶ必要があります。これらの操作をマウスの座標記録機能を利用して、TourBox Eliteのボタンを押すだけで実行されるようにしました。複数の挙動がワンボタンで実行されるのは便利だし、快適です。

TourBoxElite
マクロ設定を利用してワンボタンで複数の操作を実行できる

さらにTourMenuでは複数の機能を登録し、リストとして表示可能。ボタン1つでメニューを表示して、そこから使いたい機能を選べます。CGソフトでいうところの「パイメニュー」を自作できるという感じ。物理ボタンに個別に機能を割り当てる方法だけでなく、このように一箇所にまとめられると利便性が上がりますね。

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TourMenuを使うと複数機能の選択画面を表示可能

TourBox Eliteはデジタルクリエイターの作業効率化に役立ちそう

TourBox Eliteを使ってみて最初に感じたのが、Bluetoothによる無線接続の快適さ。TourBox Tech Inc. の媒体資料によれば、このような編集デバイスで無線対応したのは業界初なのだとか。有線接続には電池切れの心配がなかったり、接続が安定するというメリットはありますが、置き場を選ぶことやケーブルがないと使えないというストレスは小さくありません。無線接続の大きなメリットを感じました。

ダイヤルやボタンが多く、またそれらを組み合わせることもできるため、フルに活用しようと思うと膨大な機能割当が可能ですが、当然、それらを一度に覚えることは困難。まずは2〜3個ぐらいの割当にとどめ、慣れたら増やすという方法でもよさそう。

TourBox Eliteの真骨頂が、あらゆる操作を複数のダイヤルやボタンに様々な方法で割り当てられる自由度の高さ。豊富なBuilt-inや座標記録、マクロやTourMenuを活用すれば、かなり複雑な機能もわかりやすく割り当てられそうです。これは作業効率化に大いに役立つことでしょう。

気になるのは価格。本記事執筆時点ではまだクラウドファンディング実施中につき、正式販売がされていないため実勢価格は明らかではありませんが、現行版のTourBox NEOはAmazonで約2.2万円。より高機能となるTourBox Eliteは、恐らく2万円台の中〜後半ぐらいになるのではないでしょうか。決して安価ではありませんが、左手デバイスとしての完成度は高く、費用対効果は高いと思います。

使い込むほどに便利さが増していく種類の製品なので、私自身ももっときちんと評価するために、さらに多くの時間が必要になりそうですが、多機能で使い勝手もよいことから、クラウドファンディングで人気になっている理由がわかったような気がしました。TourBoxの今後の進化にも注目していこうと思います。

TourBox Elite――クリエイター向けのBluetooth左手デバイス