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2017 年 8 月 26 日(土)、「Cinema 4D」をテーマに第 35 回目の勉強会を開催。
今回は東京からの参加者や C3D 史上最年少の参加者(17 歳!)を迎えつつ、Cinema 4D好きすぎるモジョンさんによるプレゼン、やしろさんによるMODOのプロシージャルモデリングのデモなど、盛りだくさんな内容で、勉強会のあとは暑気払いにも行きました。
Table of Contents
Cinema 4D のよいところと頑張ってほしいところ
早朝まで働いたあと、4 時間ぐらいかけて勉強会のプレゼン資料を作ったうえ、寝たら死ぬと思って一睡もしないまま自宅から巨大なデスクトップマッスィーンを持ってきてくれたモジョン先生の魂のプレゼンで始まった今回の勉強会。
まずは初心者にもわかりやすい Cinema 4D の成り立ちなどが紹介されたあとで、よいところと頑張ってほしいところの説明。
Cinema 4D のよいところ
よいところは次のとおり。ソフトとしての設計のよさ、そして国内サポートの対応の素晴らしさが高評価という感じ。
- 圧倒的に落ちない(安定感が抜群)
- わかりやすいインターフェイス
- MoGraphが超便利(モーショングラフィックス以外でも活用できる)
- After Effects との連携がよい
- アニメーション(動画)を短時間で作成できる
- 非破壊なソフトはデータが重くなりがちだが、C4Dは軽め
- 公式Twitterのサポートが超親切
- 開発が丁寧でバグが少ない
- 比較的軽量なので、AEなどを同時に立ち上げていても重くなりにくい
- レンダリングしながらモデリングもできる
- 新機能の搭載は遅いが、開発が丁寧でバグが少ない
- 更新費用が比較的リーズナブル
Cinema 4D の頑張って欲しいところ
そして頑張ってほしいところ。日本語の情報が少ないらしいのですが、これはCGソフト全般にいえることじゃないでしょうかね。
大規模ワークフローについては、これから対応していくことがわりと最近発表されたそうですが、作り込みが丁寧な Cinema 4D なので、まだ何年か先のことになりそう。
- 日本語情報が少ない
- 大規模ワークフローに向かない(これから改善される予定)
- 購入プランが複雑
- ポリゴンモデリングが弱い
- 質感・レンダリングの初期設定値が微妙
- キャラクターアニメーションの情報不足
- 初期導入コストが高い
Cinema 4D と Element 3D との連携
Cinema 4D は After Effects との連携が優れているということで、AE のプラグインとの親和性も高く、Element 3D に直接 C4D ファイルを読み込ませることもできるそうです。
Element 3D に読み込めば、AE 上でオブジェクトにアニメーションをつけられる(AE に読み込んだだけではつけられない)、ライティングができるなどのメリットがあるとのこと。デメリットの説明もありましたが、忘れてもうた…(聞いたら、修正します)
モジョンさんから情報をいただいたので追記します!
C4DからAEへの連携は方法が豊富でしかも簡単
- AEにC4Dファイルをダイレクトに読み込める。これによりレンダリングする前でもコンポジット作業やレイアウトのアタリ確認が行える。これが出来るのはC4Dだけ(cinewareと呼ぶ)
- C4Dからaecという専用ファイルを出力してAEで開くというシンプルな方法もある
- Element3Dを使えば、AE側でオブジェクトアニメーションやライティングも行える。(1のcineware でコントロールできるのはカメラワークのみなのでモーショングラフィックスにはこの方法が向いている)
他のソフトでもOBJフォーマットなど中間ファイルを作れば利用可能だがC4Dの場合はC4Dファイルをダイレクトに読めたりC4D側でつけたアニメーションを読み込めたりと高機能)
AEからC4D側への連携も簡単
- AEのカメラ、平面、Nullは勿論、アニメーション付きのテキストレイヤーや変形するシェイプレイヤーもそのままC4Dへ簡単に持っていける(それらの色情報まで保たれる)
- つまりAEでカメラトラッキングしたマッチムーブ用データを、C4Dに送り追加の3D要素を加えるなどの用途も非常に快適
後日談として
標準機能だけでも非常に強力なC4D-AE連携ですが、専用の有料スクリプトを使うと更に効率的に連携が可能です。
午前中はだいたいこんな感じで、ランチ休憩へ。
Cinema 4D の中級者向けチップスなど
午後からは中級者向けの説明に入り、PolyFX や Xpresso 入門など、細かな機能説明。
個人的にまだわかっていなかったベベルの使い方(MODO との違い)も教えてもらい、ようやく理解。
おすすめプラグインとして、X-Particles、TurbulenceFD、StackGenerator などの紹介がありました。
またレンダラーとしては、Octane Renderer、RedShift、Cycles4D、Arnold などが紹介され、Octane Renderer は実際にデモしてもらいましたが、超絶速い!
HDRI とグローバルイルミネーションでライティングしただけで、フォトリアルな絵がほぼリアルタイムでレンダーされます。
使用されたパソコンに搭載されたグラフィックボードは GTX1080ti GTX1080 1 枚のみで、驚くような速さに圧倒されました。
もちろん簡単なシーンだから速かったということもあるし、GPU レンダラーはグラフィックボードのメモリに最初データをすべて読み込まなければいけないそうで、大容量シーンなどは複数枚のメモリ容量の多いグラフィックボードが搭載されていなければ、そもそもレンダーができないこともありえます。
他には RebusFarm や Ranch Computing などがおすすめレンダーファームとして紹介されました。
レンダーファームは高そうなイメージがありましたが、まあまあなシーンが個人でも支払えそうな金額でレンダーできる場合もあり、個人でも活用できそうです。
もちろんレンダーファームなので、プラグインが対応していない場合はあるし、レンダーは数分でもダウンロードに何時間もかかることもあります。
MODOの機能デモとCinema 4Dの作例紹介
やしろさんによるMODOのデモ、ヤマダさんがCinema 4Dで行ったお仕事の紹介をしてくれました。
やしろさんによるMODOのプロシージャルモデリング機能デモ
モジョンさんの熱のこもったプレゼンが終わったあと、やしろさんによるMODOのプロシージャルモデリングのデモ。
わかりやすいインターフェイスで、色々とおもしろいものが作れそう。ただ搭載されて間もない機能なので、少し重めだったりするそうです。
かなり自由度が高いそうで、今後さらに期待が持てます。
やしろさんからプロシージャルモデリングの情報をいただいたので追記します!
https://twitter.com/yashirosan/status/900993939934552064
https://twitter.com/yashirosan/status/901057867708379138
ヤマダさんによるCinema 4D作例紹介
写真はありませんが、東京から来ていただいたヤマダさんが非常に素晴らしい作例の紹介をしてくれました。
実際にお仕事で作られた動画を見せてもらった後で、その裏側をファイルを見せながら説明してくれて最高によかったです。
ヤマダさんはフリーになって 7 年目だそうですが、今後使っていくソフトをどうしようと迷っていたときに、1 人で作り上げるという前提で使いやすい Cinema 4D を選んだとのこと。
大規模プロジェクトで共同作業が必要ということになると、やはり Maya、Max ですよね。
勉強会のあとは近くの居酒屋で暑気払い
勉強会のあとは、近所の居酒屋で暑気払いを行って終了。今回も楽しすぎました。
12年以上、一貫して名古屋でしか開催していないC3D勉強会ですが、宣伝もしていないのに結構な頻度で遠方から参加してくれる人がいて嬉しい限りです。
東京ならセミナーは多いと思いますが、C3D のような同好会形式で、ソフトの種類も限定せず、参加無料(コワーキングスペースの利用料は実費)というのが珍しいのかもしれません。
次は年内最後の勉強会となりそうですが、12月頃の開催を予定しています!