C3D NEWS vol.25: WetaとAutodeskがプロ向けサービスWetaMを準備中

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こんにちは、 いわいです。今週はちょっと軽めな感じでWetaとAutodeskの新サービスやMacメインの制作環境、フォトグラメトリの新しい表現などの話題でお伝えします。



WetaがAutodeskと共同でMaya向けに独自サービスの提供を準備中

ロード・オブ・ザ・リングや猿の惑星などの作品でも有名な世界トップレベルのVFX制作会社であるニュージーランドのWeta Digitalが、Autodeskと共同でMaya向けのサービス「WetaM」を準備中だそうです。

Wetaで利用している100のツールをMaya向けにカスタマイズしたもので、説明ビデオで「誰でも、いつでも、どこからでも」と説明していることから、クラウドサービスのようです。

プライベートベータ2021年の第4四半期ということで、実際に試せるのは早くとも10月以降になります。

Wetaクラスの制作会社になると社内に有能なエンジニアがいて、新しい表現に必要なツールを作ってしまうんですよね。自社開発のツール群を一般にも提供しようというのが今回のサービスのようです。

ちなみにインハウスツールの一般提供といえば、The Foundryが有名。NukeはDigital Domain、MariはWeta Digitalがそれぞれ自社で開発したものですが、現在はThe Foundryが製品として提供しています。

素材サイトを1つにまとめたPoly Haven

HDRI HavenTexture Haven3D Model Havenとして個別に運営されていたサイトが統合されたPoly Havenが誕生。高品質な素材が無料で利用できます。C3Dの素材サイト情報記事の内容も更新したので、他の情報と合わせてご覧ください。

デザインはMac、パワーはWindowsな制作環境

Cinema 4Dをメインに映像制作をされている持田寛太さんという方のインタビューがvookに掲載されています。

ジェネラリスト的になんでもやろうと思ったらWindowsが最適ですが、Cinema 4DやRedshiftがいち早くApple Silicon Macに対応するなど、使用ソフトによってはMacだけでも問題ありません。

MacはOSの使い勝手がよく、標準のバックアップ機能も優秀で(簡単設定でシステムもデータもまるごとバックアップできます)、個人的に再びMacをメインにするべく進めているのでとても参考になります。

私はGPUを復数搭載したマシンが必要なほどCGの仕事比率は高くありませんが、マシンパワーが必要になったときは、個人持ちのレンダーファーム的なのはありですね。DIY好きなのでパソコンケース自作にも惹かれます(笑)

フォトグラメトリの新しい表現

海外の方がフォトグラメトリやカメラマップを使ったおもしろい表現をツイートされていました。サウンドもよい感じで、多くの方がそれについて反応しています。

iPhoneやiPadのLiDARセンサーで取り込んだデータって荒い感じなのでリファレンスにはなっても映像表現に使えるものではないな〜と思ってましたが、そのまま使うという荒業もあるんだなと目から鱗でした(この映像にLiDARが使われているかどうかはわかりません)。こういう発想の転換って大事ですよね。

あとがき

ワンコ先生

Blenderがどんどん進化していますが、WetaMはプロ向けツールとしてのMayaの優位性を見せつけるかのようなサービスで、長年に渡ってVFXやアニメーションなどの業界でトップシェアを誇るAutodeskの本気を感じます。

競争が激しくなることで、サービスがよくなることは利用者にとっては嬉しいことですね。