記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
開発元の買収や方針転換、為替変動など、様々な要因でDCCツールの提供価格やライセンス形態の変更(永久ライセンスの廃止・サブスク化など)が行われます。掲載情報は可能な範囲で更新していますが、最新ではない場合もありますので、ご注意ください。
3DCG(CG)ソフトを統合型と特化型に分類し、それぞれの主なソフトウェアを紹介します。
CGソフトの選び方や、体験版・教育版(学生・教員・学校向け)に関する情報は、次の記事を参考にしてください。
Table of Contents
CGソフトの種類(統合型、特化型)
菊千代
ワンコ先生
菊千代
ワンコ先生
統合型のCGソフト
CGソフトには次のように様々な機能がありますが、これらをすべて搭載しているのが、統合型のCGソフトです(ソフトによって搭載されている機能には差があります)。
-
- モデリング
- リトポロジー
- UVエディット
- アニメーション
- リギング
- レンダリング
- 3Dペインティング
- スカルプト
- エフェクト
- ダイナミクス
特化型のCGソフト
モデリング、スカルプトなど、特定の機能だけを備えているのが、特化型のCGソフトです。
レンダリング機能だけのソフトは「レンダラー」などと呼ばれます(特化型CGソフトとは考えません)。
3DCGソフトと3D CADソフトは似てるけど異なる
似たような画面で、共通機能もある「3DCGソフト」と「3D CADソフト」ですが、3DCGソフトは、映像やイラスト制作、3D CADソフトは、設計や製図などで利用することが主目的です。
最近ではFUSION 360のような3D CADソフトに3DCGソフトのような機能を加えたソフトも登場しています。
主な統合型CGソフト
菊千代
ワンコ先生
現在、販売されている主な統合型CGソフトを紹介します。ほぼすべてのCGソフトには、体験版や学生・教職員版があり、無料または安価にソフトウェアを試用可能です。
2022年に「Autodesk Flex」という従量課金制のサービスが始まりました。あらかじめトークンを購入し、利用した分だけトークンが減ります。500トークン(約20万円)から購入が可能。Maya、3ds Max、Fusion 360など、Autodeskが提供する様々なDCCツールが対象となっています。詳しくは、Autodesk Flex のウェブページをご覧ください。
MAYA(マヤ)
ワンコ先生
ライセンスはサブスクリプションのみで、年間使用料が約25 27万円と高めであることから、プロ向けのソフトウェアといえるじゃろう。
ゲーム開発者向けに機能を限定したMAYA LTは、年間3万円台で利用可能じゃ。
- MAYA:
230,000272,800円(税込)/年 - MAYA Indie:40,700円(税込)/年
- MAYA LT:
34,00040,700円(税別)/年 - ライセンス形式:サブスクリプションのみ
- 対応OS:Windows、Mac、Linux(MAYA LTは、Linux版はなし)
Mayaは2020年2月に価格改定(値上げ)され、同年8月にIndie版の提供が開始されました。
3DS MAX(スリーディーエスマックス)
ワンコ先生
ライセンスや価格はMAYAと同じで、対応OSはWindowsのみじゃ。
- 3DS MAX:
230,000272,800円(税別)/年 - 3DS MAX Indie:40,700円(税別)/年
- ライセンス形式:サブスクリプションのみ
- 対応OS:Windows
3DS MAXは2020年2月に価格改定(値上げ)され、同年8月にIndie版の提供が開始されました。
Cinema 4D(シネマフォーディー)
Maxonは、2022年に「Cinema 4D 2023」を発表。このバージョンから永久ライセンスの提供はなくなり、サブスク契約に一本化されました。
Cinema 4D – プランと価格
ワンコ先生
Adobe After Effectsとの連携にも強く、同ソフトにはCinema 4D LITEもバンドルされておる。
2019年9月上旬からの新しいプランと価格は次のとおり。新プラン提供時点でMSAの契約期間が残っている場合は、残存期間に応じて向こう2年間のサブスクリプションが割引価格で提供されるとのこと。
- Cinema 4D 年間サブスクリプション:月当たり 約7,058円(年払い)
- Cinema 4D with Redshift 年間サブスクリプション:月当たり 約9,808円(年払い)
- Cinema 4D Perpetual(永久ライセンス):414,700円
- ライセンス形式:サブスクリプション、永久ライセンス
- 対応OS:Windows、Mac
2019年9月上旬までのプランと価格は次のとおり。
- STUDIO(全機能搭載の最上位版):405,000円(税別)※
- VISUALIZE(建築・プロダクトデザイン向け):217,800円(税別)※
- BROADCAST(モーショングラフィックス向け):177,300円(税別)※
- PRIME(グラフィックデザイナー・入門者向け):94,500円(税別)※
- ライセンス形式:永久ライセンス、期間限定ライセンス
- 対応OS:Windows、Mac
※スタンドアロン・ダウンロード・通常版の場合の価格。
Maxonは、Red Giant、Redshift、ZBrush(Pixologic)などを買収し、それらをCinema 4DとパッケージにしたMaxon Oneというサービスを提供しています。これらのソフトを個別に購入する場合と比べるとかなりコストパフォーマンスが高いです。(2022年現在、Maxon Oneには、ZBrushも加えられています。)
Blender(ブレンダー)
ワンコ先生
- Blender:無料
- ライセンス形式:GPL
- 対応OS:Windows、Mac、Linux
LightWave 3D(ライトウェーブスリーディー)
ワンコ先生
税別15万円弱という導入しやすい価格に加えて、永久ライセンスであることも魅力といえるのう。
- LightWave 3D(ダウンロード版):162,800円(税込)
- ライセンス形式:永久ライセンス
- 対応OS:Windows、Mac
MODO(モド)
ワンコ先生
元々はモデリング機能だけじゃったが、バージョンアップごとに増強されて、現在は統合型といえるまでに成長しておる。
Foundryに買収されてからは、同社製品との連携も強化されておるな。
MODO恒久ライセンス(1年間メンテナンス付き):261,800円(税込)- MODOサブスクリプション:118,800円(税込)/年
- ライセンス形式:
永久ライセンス、サブスクリプション - 対応OS:Windows、Mac
追記:MODOの新規恒久ライセンスの販売は、国内では2022年4月27日で終了しました。
Houdini(フーディーニ)
ワンコ先生
統合型ソフトじゃが、実際にはエフェクト用ソフトとして利用されることが多いじゃろうな。
- Houdini Apprentice:無料体験版
- Houdini Indie:269ドル/年(サブスクリプションのみ)
- Houdini Indie Engine:無料
- Houdini Core:253,000円
- Houdini FX:632,500円
- Houdini Engine:63,250円/年
- ライセンス形式:永久ライセンス、期間限定ライセンス、サブスクリプション
- 対応OS:Windows、Mac、Linux
追記:2020年2月25日、UnrealとUnity向けに、Houdini Engineを無償提供することが発表されました。
Houdini Engine for Unreal and Unity | sidefx
Clarisse(クラリス)
isotropixが開発したClarisseは、統合型CGソフトの中では新しい2012年12月生まれの統合型CGソフト。Clarisse iFX と Clarisse BUiLDERがあります。BUiLDERはハイエンドなVFX・アニメーションスタジオ向けで研究開発に4年を費やしたとのこと。iFXは、BUiLDERよりも機能が限定的です。
追記:Clarisse は、2023年に開発が終了したようです。
isotropix
- Clarisse iFX Personal Learning Edition (PLE):学習向け無料ライセンス
- Clarisse iFX for Indies (ノードロックライセンス、初年度保守付属)|個人向け:131,868円
- Clarisse iFX For Indies -保守更新(1年間):|個人向け:303,468円
- Clarisse iFXノードロックライセンス(初年度保守付属)|法人向け:303,468円
- Clarisse iFX フローティングライセンス(初年度保守付属)|法人向け:303,468円
- Clarisse BUilDER フローティングライセンス(初年度保守付属)|法人向け:871,068円
- Cnode (初年度保守付属)|法人向け:72,468円
- Cnode 保守更新(1年間)|法人向け:39,468円
- ライセンス形式:永久ライセンス、期間限定ライセンス
- 対応OS:Windows、Mac、Linux
※上記の価格はボーンデジタルウェブサイトに2021年5月に掲載されていた情報です。
※INDIESライセンスは個人ユーザー限定。スタジオ、法人は購入不可。
主な特化型CGソフト
菊千代
ワンコ先生
ZBrush(ズィーブラシ)
ワンコ先生
- ZBrush:47,300円(税込)/年 ※
- ZBrush CORE:9.95ドル/月)※
- ライセンス形式:サブスクリプション、永久ライセンス
(Pixologic本家では2019年からサブスクリプションの提供が開始されました) - 対応OS:Windows、Mac
※ZBrushは、株式会社オークの販売価格。ZBrush COREは、株式会社オークなどの代理店での販売は終了し、2022年6月現在はPixologic公式でサブスク販売。
追記:ZBrushの開発元Pixologicは2019年にMaxonに買収されました。その後、ZBrushはサブスク化され、Maxon Oneにも含められるようになっています。
Sculptris(スカルプトリス)
追記:2020年、SculptrisはZBrushCore Miniの登場とともに提供が終了しました。
ワンコ先生
ZBrushほど高機能ではないが、簡単に操作でき、無料なので、スカルプトを体験したい人は試してみるとよいじゃろう。
- Sculptris:無料
- ライセンス形式:永久ライセンス
- 対応OS:Windows、Mac
参考 SculptrisPixologic(株式会社オーク)
3D-COAT(スリーディーコート)
ワンコ先生
- プロフェッショナル:379ドル
- アマチュア:99ドル
- 3DCprinting:49ドル
- ライセンス形式:永久ライセンス
- 対応OS:Windows、Mac、Linux
MARI(マリ)
ワンコ先生
高解像度のデータを大量に扱う大規模プロジェクトにも耐えられる高機能ソフトじゃ。国内外の数多くの映像制作会社で採用されておるぞ。
- MARI:272,976円(税込)※
- ライセンス形式:永久ライセンス、サブスクリプション
- 対応OS:Windows、Mac、Linux
※インディゾーンの販売価格。
Substance 3D(サブスタンス・スリーディー)
※Substanceの開発元であるAllegorithmicは、2019年にAdobeに買収されました。
ワンコ先生
- Substance 3D Painter:リアルタイムに3Dモデルのテクスチャ作成
- Substance 3D Designer:パラメトリック3Dアセットのデザイン
- Substance 3D Stager:3Dシーンを構成、レンダリング
- Substance 3D Sampler:3Dのマテリアルとライトの作成
Adobe公式ではサブスクのセット販売のみ、Steamでは個別の永久ライセンス版を販売しておる(2022年6月現在)。
これらはセット販売だけでなく、個別に購入可能じゃ。インディ向けとプロ向けで異なる価格になっておる。
追記(2020年1月):
現在はSubstance Suiteとして様々なツールのセットがサブスクリプションで提供されておる。上記のPAINTER、DESIGNER、B2Mは、Steamで購入可能じゃ。
- ライセンス形式:永久ライセンス、サブスクリプション
- 対応OS:Windows、Mac
、Linux(B2MはLinux版がありません)
Substance 3D 価格(公式サイトで購入可能)
- Substance 3D Collection(Substance 3D全部入り):月々プラン 6,028円 / 年間プラン(一括払い)67,078円
- Substance 3D Texturing(Stager以外全部入り):月々プラン 2,398円 / 年間プラン(一括払い)26,818円
INDIE LICENSE:19.90ドル(月払い)/ 219ドル(年払い)PRO LICENSE:99.90ドル(月払い)/ 990ドル(年払い)ENTERPRISE LICENSE:要問い合わせ
SUBSTANCE 永久ライセンス価格(Steamで購入可能)
- Substance 3D Painter:15,900円
- Substance 3D Designer:15,900円
- Substance 3D Sampler:15,900円
- Substance 3D Stager:15,900円
SUBSTANCE B2M3:10,300円SUBSTANCE Bitmap2Material 3 Professional Upgrade:5,150円
SUBSTANCE インディ向け価格
インディ版は、年間売上10万ドル以下が対象です。
SUBSTANCE THE TEXTURING SUITE ※:239ドル/年SUBSTANCE PAINTER:149ドルSUBSTANCE DESIGNER:149ドルSUBSTANCE B2M:99ドル
※SUBSTANCE PAINTER/DESIGNER/B2Mのセットです。
SUBSTANCE プロ向け価格
プロ版は、年間売上10万〜1億ドルが対象です。
SUBSTANCE THE TEXTURING SUITE ※2:990ドル/年SUBSTANCE PAINTER:990ドルSUBSTANCE DESIGNER:990ドルSUBSTANCE B2M:149ドル
※SUBSTANCE PAINTER/DESIGNER/B2Mのセットです。
Quixel(クイクセル)
※Quixelは、2019年にEPIC Gamesに買収されて、UE4ではMegascansが無料提供されるようになりました。
ワンコ先生
Quixelは、次の3つのソフトウェアから構成されています。
- Mixer: スタンドアロンのマテリアル作成ソフト
- Bridge: アセットマネジメントツール
- Megascans: 3D&2Dライブラリー
- ライセンス形式: サブスクリプション(Personal / ArchViz / Businessから選択)
- 対応OS: Windows、Mac、Linux(MixerにはLinux版がありません)
- Personal: $9/月 から $228 〜 $468/年
- ArchViz: $828 〜 $2,388/年
- Business: $4,788 〜 $9,588/年
- Enterprise: 要問い合わせ
- Indie Program: 要申請
- Educational Program: 要申請
Metasequoia(メタセコイア)
ワンコ先生
- Metasequoia 4 EX:20,350円(税込)
- Metasequoia 4 Standard:5,500円(税込)
- ライセンス形式:永久ライセンス
- 対応OS:Windows、Mac
World Creator(ワールドクリエイター)
World Creatorは、グラフィカルなインターフェイスの景観作成ソフト。様々なDCCツールと連携可能です。2020年には、Octane Renderとのバンドル版の提供も開始されました。
- Standard: 149ドル
- Professional: 249ドル
- Enterprise: 要問い合わせ
GAEA(ガイア)
GAEAは、ノードベースの景観作成ツール。無料版は1024 x 1024という解像度の制限はありますが商用利用も可能です。Professional以上のライセンスには解像度制限はありません。
- Free: 無料
- Indie: 99ドル
- Professional: 199ドル
- Enterprise: 299ドル
まずはざっくりと主要なCGソフトを覚えましょう
ワンコ先生
菊千代
ワンコ先生
似たようなCGソフトも多いのですが、まずはどんなものがあるかをざっくりと知っておいて、ソフトウェアを選ぶときに活かしましょう。
[…] ※参考サイト:「3DCG初心者向けに主なCGソフトについて紹介するよ!」C3Dhttps://c3dpoly.com/3dcg-software(最終閲覧日:2020年3月4日) […]