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コロナによって2019年12月28日を最後に休止していたC3D勉強会ですが、2022年12月29日に3年ぶりにオフラインで開催しました!まだコロナも収まっていないので規模を縮小し、開催時間も大幅に短縮しましたが、お互いの近況報告ができて充実したものとなりました。
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コロナ禍になってから初めてのC3D勉強会(オフライン)を開催
パンデミックになってから3年。当初は外出することもはばかられるような雰囲気でしたが、今年は入出国時の規制も緩和されて外国人観光客も増加。街の賑わいも戻ってきました。そろそろ対面での交流を再開してもよさそうな雰囲気になってきています。
ということで、名古屋近郊で以前からC3D勉強会に参加してくれている一部の方達にお声がけし、通常なら午前中から夕方まで開催するところをお昼2時からの3時間に短縮し、C3D勉強会をオフライン開催しました。ちょうど年末ということで、コロナ禍での3年間のCGを取り巻く状況を振り返りつつ、忘年会も開催。気の合う仲間と直接話すことの楽しさを大いに実感しました。
2020〜2022年のCGや映像に関する大きなできごと
年末のC3D勉強会では、その年のCGニュースを振り返るということをいつもやっていたのですが、今回はオフライン勉強会が開催できなかった3年間にあった大きな出来事をざっくりとまとめました。
広まり始めたのは今年の夏頃からですが、この3年を振り返ったときにもっとも大きかったことといえば、AIではないでしょうか。AIは人の作業を省力化する方向で徐々に進化していくのかと思いきや、テキストを打つだけで完成絵が出るというツールが多数登場。世界中で賛否両論の様相となっています。AIがすべてを奪うことはないと思いますが、影響は避けられません。
良くも悪くも、もうAI以前の世界には戻らないので、何がAIの影響を受けるのか、どのように活用すればよいのかなどを見極めつつ、リスキリングなどをしつつCGに関わっていく必要があるのかなと思います。
AIの次に大きかったできことといえば、NFTでしょうか。広まりはじめた頃は一攫千金を狙った投機的な動きがあったり、莫大な電力を消費することによる環境負荷への懸念や批判があったりと、こちらも色々ありますね。そんな中、自身の作品が高額落札され、NFTアーティストの象徴的な存在になったBeepleさんは現在スタジオを作っていて、その模様を公開しています。どのようなものになるのかが楽しみ。
BlenderとUnreal Engineの躍進は止まらず、毎日のように様々な情報がツイッターに流れてきます。メインツールがなんであれ、これらに触れないという選択肢はもはやありませんね。3日坊主のBlenderですが、来年は基本ぐらいは身に付けようと思います…
SubstanceはAdobe製品としてリニューアルされ、サブスクでの提供が開始されました。引き続き、Steamでは買い切り版も提供されています。試用版を使ってみましたが、とても直感的で使いやすいです。
私自身がユーザーということもあって、より進化を感じているのがMaxonのDCCツール。全部入りサービスのMaxon Oneには、Cinema 4D、Redshift、Red Giantなどに加えて、新たにZBrushも加わりました。Maxon Oneの価格は据え置きというのは、中々良心的ではないかと思います。
個人的にMaxonに好感を持っているのは、CGを始めた頃のワクワクをいまだに感じさせてくれるところ。毎年、あっと驚くようなアップデートがあるんですよね。最近もCinema 4D にPyroという炎や煙を簡単に作れる機能が追加されました。近年のアップデートで、これまで外部のプラグインやソフトが必要になっていた部分も徐々にCinema 4Dだけで対応できるようになってきており、総合力が高まっている印象。これからも期待大。
試用版を使ってみたところ、良すぎたたためにすぐに製品版を購入したのAffinityのツール。DesignerはAdobe Illustrator、PhotoはPhotoshop、そしてPublisherはIndesignに相当するツールです。Photoshop代替ツールは様々なものがありますが、以前はアルファチャンネルに対応していなものばかりでした。
Affinityはどうなのかと確認したところ、いつの間にか(最初から?)アルファチャンネルだけでなく、OCIOにも対応。psdやaiのファイルもそのまま開くことができ(できないこともあるかも)、操作方法もよく似ているため、Adobeのツールに慣れた人ならすぐに馴染めると思います。Mac、Windows、iPadに対応、2023年1月25日まではセール中ということで全部入りで15,800円。永久ライセンスということで、すぐに購入。もう少しきちんと使ってみて、レビューしたいと思います。
ハードウェア系のニュースとしては、なんといってもApple Siliconの登場が挙げられます。CPUやGPUなどを1つのチップにまとめることで様々な処理が高速化され、省電力化にも成功。私はM1 MacBook Airをメインに使っていますが、エントリーのラップトップとは思えない高性能です。
2022年には、M1 Ultraを搭載したMac Studioが登場。次世代のM2チップが搭載されたラップトップ製品も発売されました。噂では現在の5nmプロセスのチップに対して、来年は3nmプロセスで製造されるM2の上位チップが量産開始といわれており、Apple信者としては大いに期待しています。
NvidiaはRTX4090を発売開始。圧倒的な性能であることはベンチマークだけでなく、実際に利用しているCGアーティストの情報などからもよくわかります。しかし電力消費量は最高450W、実売価格30万円前後、物理サイズもさらに大型化し、コネクタをきちんと接続していなかったことが原因でグラボが燃えたり、コネクタが溶けたりという事故が報告されるなど、このような方向での進化はさすがにもう限界なのではと感じざるを得ません。
CGニュースとは関係ありませんが、個人的に気になっていたことを皆さんに聞いてみました。現在のWindowsマシンがRyzen 7 2700X、RTX3070という構成なんですが、ボトルネックチェッカーで調べるとCPUがやや非力でGPUの性能を引き出せていないと言われてしまうのです。
ただボトルネックチェッカーのサイトは対象者がゲーマーで、レンダリングにGPUパワーを全振りするCGクリエイターとは求める性能が異なるように思えます。実際のところどうなの?ということを知りたかったのですが、やはりCGでレンダリングに使う分にはボトルネックチェッカーの情報は気にする必要はないようでした。こういうことが気軽に聞けるのもC3Dのありがたいところです(笑)
2020年〜2022年のC3Dの状況報告
オフライン開催は行えていなかったC3Dですが、オンラインでは色々とやっておりました。そのあたりのことをご報告。
まずC3Dロゴをさらにシンプルにしています。赤丸の部分はSNSで使うことも想定していましたが、それほど個性的なものでもなく、蛇足感があったため取りました。
そして2022年、C3D勉強会は17年目に入りました。これだけ長く続けられているのは、一重に参加してくださる皆様のお陰です。本当にありがとうございます!
C3D勉強会がオフライン開催できなくなったため、C3Dオンラインという形で何度か配信を行いました。そのために開設したYouTubeチャンネルですが、そのままにしておくのも勿体ないということで、Cinema 4DやRedshiftに関するメモ的な内容を中心に配信。登録者が600人になりました。1000人を短期目標にして、これからもボチボチ続けていきます。
2019年には800人もいなかったツイッターのフォロワーですが、現在は2,400人を超えました。フォロワーよりもフォロー数の方が多いんですが。C3Dのアカウントはメディアとして考えており、多くの情報を得たいということで様々なアカウントをどんどんフォローしています。
2022年は、VFXボールを自作して数量限定で販売開始。かなりニッチな商品ではありますが、幾つかお買い上げいただいております。実写合成カテゴリーでVFXボールに関して詳しいことを書いているので、ご興味があればご覧ください。
2023年も状況を見ながらオフライン勉強会を開催する予定ですが、開催時期、規模、頻度などは未定です。早くコロナ前のように気兼ねなく交流できる日が来ることを切に願っております。
参加者同士で近況報告、コロナで仕事が劇的に変わった人も
この3年間でどのようなことがあったのか、参加者同士で近況報告をおこないました。コロナによってこれまでの仕事が無くなりつつも新たな分野を開拓した人、フリーランスから会社員になった人、会社員からフリーランスになった人、法人設立した人、大きな変化はない人など、わずか10人での情報交換でしたが状況は三者三様で、様々な変化がありました。
年代は20代から50代までと幅がありましたが、特に年齢バランスを考えていたわけではなく、たまたまという感じです。これだけの年齢差があっても勉強会の場を通じて気兼ねなく交流できるのは楽しいものです。
年末ということで、勉強会の後は忘年会。少人数なら予約なしでも大丈夫だろうという考えは甘く、お目当ての店には入れず。目に入る飲み屋にブルートフォースアタックして、空いているお見せを見つけたのですが、結果的には小洒落た感じのよいお店で、とても楽しいひと時を過ごしたのでした。
C3Dは2023年も活動を続けていきますので、今後ともよろしくお願いします!