パーチ長尾さんを講師に迎え、カラーマネジメントセミナーを開催しました




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2016年8月7日(日)、C3D勉強会特別編として、パーチの長尾さんを講師として招き、カラーマネージメントセミナーを開催しました。

CG worldのウェブサイトでは、長尾さんが18回に渡ってカラマネについて説明した連載を読めます。
連載 CG de カラマネ!

連載を読むだけでもカラマネの基礎はわかりますが、そちらでは書ききれないことや口頭説明のほうがわかりやすいことなどもあり、より手厚い内容でお話してもらいました。

カラマネの基礎について

そもそもカラマネとは何かについて知るには、カラマネされていない環境を考えるとわかりやすいです。

きちんと色の管理が行われていない環境では、AとBのモニタで、それぞれ違う色が表示されてしまいます。

例えばAがお客さん、Bが制作会社という場合、同じデータでも表示される色が異なっているため、色の調整指示を出し戻ししても噛み合わなくなる可能性が高いです。

カラマネによってある仕事に関わる人達全員が同じ色を見られるようになれば、このような問題がなくなります。

結果として無駄なやりとりがなくなり、成果物の品質向上が期待できます。

印刷業界ではかなり前から、モニタ上で見た色と印刷物の色を一致させるためにカラマネが行われていました。

映像業界は大手を中心に導入が進んでいますが、小規模な制作会社や個人事業者にまでは浸透しきっていないようです。

カラマネの基礎は次の3つ。

  1. ハード・ソフトの調整
  2. ワークフロー作り
  3. スタッフ教育

モニタや印刷物、現物など、どれを見ても同じ色として認識できるように、ハードウェアやCGソフトなどのソフトウェアの色を調整します。

すべての工程において色の管理がきちんと行われるようにワークフローを構築し、それらを理解できるようにスタッフを教育するところまでがカラマネになります。

安価な機材で行うカラマネには限界がある

モニタは低価格化が進み、いまや24インチという大きなものでも1万円代前半で購入できます。

一方でカラマネ用として定評のあるEIZOのColor Edgeは、同じく24インチでも20万円程度はします。

Color Edgeにはカラマネには欠かせないキャリブレーション機能が搭載されているなど、ただ映すだけの一般のモニタとは機能的な違いがありますし、色の再現力が違います。

あまりにも安価なモニタではキャリブレーションを行おうにも色がきちんと表示できません。

これはモニタに限ったことではなく、やはりある程度の品質を求めるならそれなりの金額の機材が必要になるということです。

「時間=コスト」であることを考えれば、20万円のモニタはそれほど高い買い物ではありません。

私はまだ厳格な色の管理が必要な仕事はしていませんが、今回のセミナーを受けて重要性を再認識し、できるだけ早く導入したいと考えています。

リニアワークフローは難しくはなかった

以前C3Dでリニアワークフローをテーマに勉強会を行いましたが、明確な結論を出せずにいました。

しかし今回のセミナーであっけなく解決しました。

当然ですがリニアワークフローの前にカラマネによって正しく色が表示できる環境を作る必要があります。

カラマネは「ICC(International Color Consortium)プロファイル」を使って行いますが、この中には「色温度」「色の範囲」「ガンマ」が含まれます。

リニアワークフローはこの中のガンマに関して正しく調整することであり、それをCGソフト上で設定するだけです。

実際にはもう少し細かな疑問もありましたが、長尾さんに回答いただき、解決しました。

まずは今できる範囲でのカラマネから

最初の環境構築にはある程度の出費は避けられませんが、今の時点でもできることは色々とあると感じました。

例えばCGソフトとPhotoshopでの色の統一。カラマネがきちんと行われていないと、CGソフトでレンダリングした画像をPhotoshopで開くと色が変わってしまうという問題があります。カラマネを行うことで、このような問題は無くなります。

カラマネ用のモニタはなくても、ソフトウェア間の色の統一は可能なので、まずはできることから始めていきたいと思います。

長丁場のセミナーでカラマネについて様々なことを教えてくれた長尾さんに感謝です。ありがとうございました!









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